ハルカ・エイティ

ハルカ・エイティ

ハルカ・エイティ

直木賞候補らしいですね。嬉しいなあ。
とあるお方が薦めていらしたのがきっかけで姫野作品を読み始めて、その方もおっしゃっていたのだけれど姫野作品は、断然、長編がいい。短編も好きだけれどもこちらののめり込み具合が全然違う!で、このハルカ・エイティは「ツ、イ、ラ、ク」以来の長編小説。前作と違った温度で心をぐっちゃぐちゃにかき乱されます。そのかき乱し方がとても心地いい。好きだあ。

この居心地のわるい、カテゴライズできかねる感情はなんなのだろう。
(さびしい)
とはいえ、さびしいわけではなかった。今まで自分が知っている、さびしさとはまったくちがう。 <中略>
何かがひとつ欠けているような気持ち。何が欠けているのかはわからない。何かが欠けていて、それはどうすれば埋まるのか見当がつかない。
(うちは、これからどうなるんやろ) <中略>
(こうやって、うちは、ずうっとおなじことをしていくんやろか)

ああ、もう一度読みたくなってきた。特に好きな前半部分だけでも。でも文献読まなきゃ。まだ7ページ目。しどい。終わりが見えない…(脂汗)

追記:あと随所に出てくる「〜のん」ていう語尾がものっすごい可愛い。とろける。