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眠いとはいえこれは観たのです(月曜に)。加藤治子さんのナレーションににんまり。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/06/25
- メディア: DVD
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向田さんのファンの方には「内容が薄い」と言われているようですが*1、本→ドラマ→映画とどんどん濃度が薄くなっていってしまうのは仕方のない事で。本作が向田デビウの私としてはこれくらいの濃度からどんどん濃くしていくのがちょうどいいと思いましたよ。断片的だな、と思うところは無きにしも非ずですけれども*2それが演出なのか結果的に薄まった印象を与える原因になったのかという判断は勉強不足なので出来かねます。
散々騒いだNHK「知るを楽しむ」の向田さん特集で取り上げられていたシーン*3も克明に再現?していて、私には作り手側の愛情は見受けられましたよ*4。「お、あのシーンだ!」といちいち反応しながら見ていました。
知る楽では取り上げられなかったけれど三女の深津さんが父・仲代さん(素晴らしい声!声で8割方持っていってる)の浮気を興信所を使って調べ上げるのだけれど、その興信所に勤める獅童さんと恋に落ちて結婚、すき焼きを幸せそうに食べるシーンで割られた卵がアップになるシーンの後、父・仲代さんの浮気相手のアパートの前で母・八千草さんが倒れ、買った卵が落ちて割れるシーンが印象的でした。卵に投影する2組の夫婦のカタチ。
あと私の友人に散々大根だ、歌も下手だし!と罵られていた木村佳乃さんはこの作品で次女・黒木瞳さんの旦那・奥田英二さんの不倫相手を演じていたのですがねっとりと笑って囁くのは今みたいにハキハキと喋る演技よりもよっぽど似合っていて素敵でしたよ。
そして大竹しのぶさん。浮気相手の前、着物姿でパチンパチンと枝を剪定するシーンでその横顔がとても美しく色っぽかった。その後浮気相手・坂東三津五郎さんに押し倒されるんですが、そりゃあ押し倒しちゃうよな!と。