おやつパンがたべたい

おやつパンが食べたい。商品名が「おやつパン」なのだ。その直球さがいい。ヤマザキパンの偉業である。
おやつパンは中身の3つがクリーム、残りの3つがこしあんという「じゃああんぱんとクリームパン買えばいいじゃん」と言われちゃえばおしまいの、6つのパンから成るずっしり重い可愛いやつだ。パッケージにはにわとりとひよこが適当に描かれている。その脱力感がいい。

普通のあんぱんは食べるくせにおやつパンのあんこはどうも心躍らず、私はクリームばかりを食べ、祖父はあんこばかりを食べていた。ふたりで食べるおやつパン。祖父は食べた後いつも袋の口を閉じないので残りのパンがいつも乾燥していた。それ込みでおやつパンなのだ。ああ、食べたい。でも売ってない。そんなおやつパン。
今、祖父はコッペパン(ジャム&マーガリン)派に寝返っている。ああ、おやつパン。哀愁のおやつパン。